将棋を通して、こどもの健全な育成を図る・・・・帝塚山こども将棋塾・・・・


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第1回は、今井 光 塾長にインタビューをしました。

「将棋の泉Vol.01」
将棋は、礼に始まり礼に終わる日本古来からの伝統文化。
礼儀作法を重視する今井 光にインタビュー。


Q.1:どうやったら将棋が上達しますか?

A1:まず、とにかく将棋を好きになることですね。好きでないとなかなか続きません。ただ、短期間で強くなりたかったら、好きなだけではなかなか急激には伸びません。それなりの努力が必要となってきます。
短期上達法としては、

@将棋塾によく来て塾生と数多く指したり、塾長にわからないことを聞いたりすること(実践を多くこなすことによっていろんなパターンをマスターできますし、疑問点などは塾長に丁寧に教えてもらうことによってしっかり理解できます)

A将棋の本(できれば盤に駒を並べながら)読むこと(探究心を持って自発的に)

B目先の勝ち負けにこだわらず、負けた場合は特に、敗因をはっきり見つけて自分が弱いとされる部分についてしっかり勉強すること(例えば、自分で終盤が弱いと思っているのなら詰将棋を多く解き、序盤に自信がないのなら定跡の本をしっかり読む)

まぁ、おおまかに言えばこの3点ですね。この3点をしっかり踏まえて精進すれば驚くぐらい伸びるでしょう。

Q.2:将棋による効用って何ですか?

A2:そうですね、まず頭が良くなります。特に、考える力(先を読む力)ですね。将棋が強い人は学校の勉強もできるでしょうね。現に、将棋のトッププロにも一流大学出の方がおられますし、アマチュア強豪の方もトップの大学の方が多いです。
 それと、頭が良くなる以外に礼儀正しくなれます。将棋は日本古来の伝統文化ですから、礼に始まり礼に終わりますからね。帝塚山こども将棋塾では礼儀作法には重点を置いています。

Q.3:いつから将棋を始めましたか?

A3: 小学4年の時に同居の祖父から将棋の駒の動かし方を教わりました。

Q.4:その後、どういう(将棋の)勉強をしましたか?

A4:まず、祖父にはじめは2枚落ちでも全然勝てませんでした。祖父は対局後の感想戦(検討)などは全くしてくれませんでしたので、本を読んで自分で勉強しました。
 その効果もあってか、2枚落ちはおろか平手(ハンデなし)でもすぐに勝てるようになりました。すると、祖父はもう私と指したがらなくなりました。その後は、強い友人と指したり、将棋道場に通 ったりしました。
 将棋の勉強としては、ひたすら実戦(対局)と研究(本を読むこと)の繰り返しでしたね。とにかく将棋が好きだったんで、4、5時間は続けざまに指しても平気でした。
 よっぽど自分には将棋が向いていたんでしょうね。

Q.5:どうして将棋クラブを始めたのですか?

A5:1人でも多くのこどもに将棋という素晴らしいものを教えたかったからです。

Q.6:将棋クラブをしていて良かったなぁと思う時はどんな時ですか?

A6:こどもが喜んで、また来るぞーっていう感じで帰るのを見る時ですね。それとどちらかといえば、人に喜ばれる仕事なのが幸いかなぁと思います。

Q.7:2005年3月から帝塚山将棋クラブから帝塚山こども将棋塾と名前を変えて、こどもだけの将棋塾としましたが、どうしてですか?

A7:一番の理由としては、礼儀作法を徹底したかったからです。
 私は、剣道と空手を学生時代にしてきましたが、これによって感じたことは(武道においては)礼儀作法が技術以上に重んじられていたことです。将棋も日本古来の伝統文化であり囲碁と並び、「棋道」である以上、礼儀作法はとても大切だと思っていました。
 ところが、(あくまでこども中心でしたが)大人を交えての将棋クラブという通 常の形態ではなかなか礼儀作法については徹底できませんでした。
 そこで、いっそこどもだけの、しかも将棋だけでなく礼儀作法や情操教育についても指導していこうと思い立ったんです。
 今は、自分の思い描いていた将棋教室になってとても満足しております。

Q.8:将棋の技術についてはこれからどういう指導をしていくつもりですか?

A8:一つ目は、駒落ち(ハンデ戦)の定跡をしっかりマスターしてもらいます。駒落ち定跡は手筋の宝庫ですので、本筋の手が自然と身に付き、しかも底力が付きます。
 二つ目は、平手(ハンデなし戦)で自分の得意戦法
を身に付けてもらいます。いろいろ戦形はありますが、向き不向きがあるので自分に合いそうなので結構です。自分の得意戦法が見つかれば、より将棋が楽しくなります。
 最後は、やはり勝負にすぐ直結する終盤力を詰将棋必死問題を数多く解くことによって養ってもらいます。

Q.9:普段は、どういう将棋の研究をしていますか?

A9:専ら、棋譜並べ(プロやアマチュア強豪が指した将棋の研究)ですね。最新の流行には敏感であるべきだと思っています。将棋が仕事ですから研究は怠れません。

Q.10:最後の質問になりますが、帝塚山こども将棋塾はこの先どんな役割を果 たしていきたいですか?

A10:将棋を通して教育の一端を担っていきたいと思っております。

(インタビュー:2005年3月某日)

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